やまがた馬まつり2023参加報告

協会の活動

2024.4.14

日本治療的乗馬協会  宮坂征治

やまがた馬まつり2023参加報告

やまがた馬まつり2023参加報告  日本治療的乗馬協会 宮坂征治

 

2023年10月15日に蔵王みはらしの丘ミュージアムパークで開催された「第17回やまがた馬まつり」に参加しました。あいにくの雨天でしたが、予定通り決行され、例年からすると“寂しいほど少ない来場客数だった”との声も聞かれましたが、お昼前後の時間帯で150名近い家族連れや若者が集まりました。みなさん、雨も気にならない楽しげな感じで馬とのふれあい、乗馬や馬車乗りを楽しんでいました。

 

13頭(ハフリンガー等乗馬用8頭、乗馬用ポニー2頭、ふれあい用ミニチュアホース3頭)の馬が近隣や福島の乗馬クラブ、牧場から集められました。乗馬は子供限定で、広場に3つある乗馬スペース(大型馬2ケ所、ポニー1ケ所)ではホースセラピー用のサイドウォーカーが付く形で乗馬体験が提供されていました。また会場の芝の広場を一周する舗装された道路を10人ほど乗車可能な大型馬車で一周できるコースが用意されていました。よく調教された重種馬1頭が安定した歩行で運行していて、パッカポッコと蹄鉄がリズムよく舗装道を鳴らす音が会場全体に響き渡っていました。また障がい者乗馬の日頃の活動の紹介を行う専用スペースも用意され、ビデオや写真が展示、紹介されていました。乗馬が単なる遊びやスポーツというだけでなく、障がいをもつ人を含む人間の身体や精神面に大きな効用があるということをイベント参加者にあらためて気づきを与えてくれていたと思いました。

 

全体として、十分なスタッフやスペースを確保し、安全を十分に確保するように運営されていたとの印象でした。普段何もない芝生の広大な広場に、仮設の乗馬スペースが3ケ所、屋根付きの馬繋場が9頭分作られていましたが、建設現場で使用される仮設用の資材(鉄パイプなど)とはいえ、数日前からの相当な準備と作業、コストが費やされていたことが伺われました。

 

会場で女子高校生2人に声をかけられました。ホースセラピーを推進するサークル活動をしている生徒さんで、ホースセラピーを知っているか、Yes/Noでボードにシールをはる形式の質問でした。回答用のボードを見ると、それぞれ約40人で拮抗していました。このイベントへの参加者のこの分野に対する関心が一般的な水準よりも相当高かったのでしょう。

 

会場の広場から歩いて2分くらいのところにログハウスの「うまのすけCafe」があります。普段ここにいる2頭のポニーはその日は休馬でいませんでしたが、カフェの横にはポニーとふれあい、餌やりなどができる柵で囲われた屋根付きのスペースと放牧スペースがありました。公園に車で来る人が道路脇でこれを見かけたら、フラッと車を寄せて立ち寄りたくなるに違いありません。イベントがない時でも馬に気軽にふれあえる場所が日常の中にあるということはとても意味があることだと思うので、山形にはその意味でもこれからも頑張っていただきたいと思いました。

 

改めて本イベントの主催者及び関係者の皆様に本イベント成功のお祝いを申し上げたいと思います。