やまがた馬まつり2023参加報告 日本治療的乗馬協会 宮坂征治
2023年10月15日に蔵王みはらしの丘ミュージアムパークで開催された「第17回やまがた馬まつり」に参加しました。あいにくの雨天でしたが、予定通り決行され、例年からすると“寂しいほど少ない来場客数だった”との声も聞かれましたが、お昼前後の時間帯で150名近い家族連れや若者が集まりました。みなさん、雨も気にならない楽しげな感じで馬とのふれあい、乗馬や馬車乗りを楽しんでいました。
13頭(ハフリンガー等乗馬用8頭、乗馬用ポニー2頭、ふれあい用ミニチュアホース3頭)の馬が近隣や福島の乗馬クラブ、牧場から集められました。乗馬は子供限定で、広場に3つある乗馬スペース(大型馬2ケ所、ポニー1ケ所)ではホースセラピー用のサイドウォーカーが付く形で乗馬体験が提供されていました。また会場の芝の広場を一周する舗装された道路を10人ほど乗車可能な大型馬車で一周できるコースが用意されていました。よく調教された重種馬1頭が安定した歩行で運行していて、パッカポッコと蹄鉄がリズムよく舗装道を鳴らす音が会場全体に響き渡っていました。また障がい者乗馬の日頃の活動の紹介を行う専用スペースも用意され、ビデオや写真が展示、紹介されていました。乗馬が単なる遊びやスポーツというだけでなく、障がいをもつ人を含む人間の身体や精神面に大きな効用があるということをイベント参加者にあらためて気づきを与えてくれていたと思いました。
全体として、十分なスタッフやスペースを確保し、安全を十分に確保するように運営されていたとの印象でした。普段何もない芝生の広大な広場に、仮設の乗馬スペースが3ケ所、屋根付きの馬繋場が9頭分作られていましたが、建設現場で使用される仮設用の資材(鉄パイプなど)とはいえ、数日前からの相当な準備と作業、コストが費やされていたことが伺われました。
会場で女子高校生2人に声をかけられました。ホースセラピーを推進するサークル活動をしている生徒さんで、ホースセラピーを知っているか、Yes/Noでボードにシールをはる形式の質問でした。回答用のボードを見ると、それぞれ約40人で拮抗していました。このイベントへの参加者のこの分野に対する関心が一般的な水準よりも相当高かったのでしょう。
会場の広場から歩いて2分くらいのところにログハウスの「うまのすけCafe」があります。普段ここにいる2頭のポニーはその日は休馬でいませんでしたが、カフェの横にはポニーとふれあい、餌やりなどができる柵で囲われた屋根付きのスペースと放牧スペースがありました。公園に車で来る人が道路脇でこれを見かけたら、フラッと車を寄せて立ち寄りたくなるに違いありません。イベントがない時でも馬に気軽にふれあえる場所が日常の中にあるということはとても意味があることだと思うので、山形にはその意味でもこれからも頑張っていただきたいと思いました。
改めて本イベントの主催者及び関係者の皆様に本イベント成功のお祝いを申し上げたいと思います。
長野県木曽養護学校が行う「馬の学習」が、雑誌<馬ライフ>(2022-9月)に取り上げられました。記事掲載にあたって、本会理事の滝坂が書面で取材を受けました。その内容が、木曽養護学校の取組に至る経緯だけでなく、人の心身の健康への馬をパートナーとした取組、特に心理・教育分野における取組についての資料的内容になっていることから、これに一部加筆修正し、参考文献として本協会ホームページに掲載することにしました。
なお、掲載については取材者大岩友理氏の了承を得ています。
1.「ゆるやかネットワーク」への協力
「馬をパートナーとした人の心身の健康に寄与する活動」の健全な普及のためのネットワーク形成を目指す「ゆるやかネットワーク」活動に協力する。
(1)公益社団法人全国乗馬倶楽部振興協会委託事業の実施
事業名:「馬介在の療法・活動による心身への影響・効果等に関する予備調査研究等事業(効果・効能に関する実績づくり等に資する事業)」
目的:馬介在の療法・活動等を通じ、騎乗者や利用者が心理面や精神状態において、どのような影響を受け、治療的効果や日常生活における様々な変化等に結びつくのかなどに関する調査を均一的・統一的に実施することで、これらデータの蓄積や分析を行い、将来的な効果測定・評価方法の確立等を目指す。併せて、「人の心身の健康にかかる領域への馬事の導入」に関する指導者養成に関する内容整理を行う。
期間:平成30年10月1日~令和3年12月31日
(2)第2回「馬のいる領域」研究集会開催への協力
2.関連情報の収集とホームページ・フェイスブック等による提供・普及
「治療的乗馬」にかかる国内外最新情報を収集・集積するとともに、ホームページ、フェイスブック等を通じて提供を行う。
3.各地の活動支援
各地で開催される関連領域への人材派遣、ホームページ・フェイスブック等を通じての資料提供等を行う。
4.国際交流
「国際馬事介在教育・治療連盟(Federation of Horses in Education and Therapy International)」の正会員として、2021年に韓国で開催される「HETI 2021 Seoul」への協力をはじめ、国際ネットワークの形成に寄与するとともに、本領域の質的向上と普及を目的とした国際間交流を行う。
以 上
1.調査研究の実施
公益社団法人全国乗馬倶楽部振興協会委託事業の実施
事業名:「馬介在の療法・活動による心身への影響・効果等に関する予備調査研究等事業(効果・効能に関する実績づくり等に資する事業)」
目的:馬介在の療法・活動等を通じ、騎乗者や利用者が心理面や精神状態において、どのような影響を受け、治療的効果や日常生活における様々な変化等に結びつくのかなどに関する調査を均一的・統一的に実施することで、これらデータの蓄積や分析を行い、将来的な効果測定・評価方法の確立等を目指す。
併せて、「人の心身の健康にかかる領域への馬事の導入」に関する指導者養成に関する内容整理を行う。
期間:平成30年10月1日~令和3年12月31日
※ この調査研究は、「ゆるやかネットワーク」の受託事業を本NPOが行うものです。
2.関連情報の収集とホームページ・フェイスブック等による提供・普及
「治療的乗馬」にかかる国内外最新情報を収集・集積するとともに、ホームページ、フェイスブック等を通じて提供を行う。
3.「ゆるやかネットワーク」への協力
「馬をパートナーとした人の心身の健康に寄与する活動」の健全な普及のためのネットワーク形成を目指す「ゆるやかネットワーク」活動に協力する。
その一環として第1回「馬のいる領域」研究集会開催への協力を行う。
4.各地の活動支援
各地で開催される関連領域への人材派遣、ホームページ・フェイスブック等を通じての資料提供等を行う。
5.国際交流
「国際馬事介在教育・治療連盟(Federation of Horses in Education and Therapy International)」の正会員として、2021年に韓国で開催される「HETI 2021 Seoul」への協力をはじめ、国際ネットワークの形成に寄与するとともに、本領域の質的向上と普及を目的とした国際間交流を行う。
以 上